技術部ニュース No.4
LED特集② | |
こんにちは主任。 | |
今回はLEDの話をします。 | |
最近、照明にLEDが使用されているのをテレビなどでよく見ます。 | |
青のLEDが発明されてから、色々な用途に応用され始めています。 まず、LEDの特徴からお話します。 |
|
はい、宜しくお願いします。 | |
LEDの特徴は、良く省エネと言われますが、発光効率は良いもので蛍光灯と同じくらいのものがやっとできるようになりました。ではLEDのメリットは何かというと、低い電力での駆動が可能ということなのです。 通常の白色LEDは、3.4Vで20mAも電流を流せば光ります。蛍光灯や電球を始め、豆電球でさえこのような低電力では発光できません。 |
|
LEDは電力を計算すると3.4V×20mAで、64mW。 自転車で使う豆電球は3w、蛍光灯は5Wの小さいものを自宅の水槽で使ってます。 桁が違うのですね |
|
また電子部品であるためにトランジスタなどによる点滅がしやすいというのも特徴です。その他に、直流駆動のためちらつきが少ない、長寿命で交換が不要、発熱が少なく周囲への影響が少ない、光の色が選べるなどの特徴があげられます。 | |
どのようなLEDがありますか? | |
市販のLEDには、大きく分けて2種類があります。砲弾型とチップ型です。 | |
砲弾型というのはリード線がついたもので、チップ型は面実装タイプですね | |
そうです。身の回りや街中でよく見かけるのが砲弾型のLEDです。信号灯、コンビニの看板、イルミネーション、製品の表示パネルなどによく使われています。これらに共通なのはLEDそのものが見られるということです。 | |
最近ホームセンターなどに行くと、LEDろうそくやLED線香を見かけるようになりました。 火を使わないので安全です。 |
|
砲弾型のLEDは直径3ミリや5ミリのものが過去からおおくあり、直径10ミリくらいの大きなものものまであります。リード線つきLEDということでは、樹脂部が砲弾の形ではなく四角であったり、四角のLEDを組み合わせて数字表示用に特化したものもあります。砲弾型のLEDは直径できまるので3mm、4mm、5mm、など標準的なものがありますが、四角のLEDはデザインの汎用性はきびしいところがあるようで、最近品種が少なくなったように感じます。 | |
LEDを使った表示パネルは古めかしい感じがします。 | |
そうですね。 表示パネルは小型化という点でチップLEDの採用もあるのでしょうが、様々な情報を表示する為に液晶や蛍光表示管を使用したものが多くあります。 |
|
LEDは脇役ということですね。 | |
脇役ということでは、小型の液晶バックライトにはチップLEDが採用されることが多くあります チップLEDそのものが見られることはほとんど無いので本当に脇役という感じです。 |
|
寿命が特徴の一つですよね? | |
LEDの寿命は、半導体故に半永久と思われがちですが、樹脂を使用した部品であるため有限です。LEDのチップ自体は壊れて点灯しなくなるということはありませんが、樹脂の劣化で徐々に暗くなって行きます。照明用途で使用されるので寿命を気にされる方が増えていますが、一般的には、エポキシ樹脂を使用した砲弾型のLEDは寿命が少し短く、10000時間で最初の70%の輝度に低下します。シリコン樹脂を使用したチップLEDでは寿命は約50000時間で70%の輝度に低下します。 | |
チップLEDは砲弾型の5倍くらいの寿命と言うことですね。 | |
チップと砲弾型の差ということでもう一つお話しすると、指向特性の差があります。指向特性というのはLEDの一番明るい部分に対して、光度の分布がどのようになっているかという特性ですが、半分の明るさになる立体的な角度で表しています。レンズのないチップLEDでは120°程度が普通ですが、レンズを持つ砲弾型では15°から140°のものまであります。 | |
最近ソーラー庭園灯のLEDを白と青で切り替えて、白がガーデン灯、青が殺虫灯と機能を分けられるものが発売されています。 | |
蛍光灯と違い、LEDには虫が集まらないという話しを聞いたことがありますが、これは虫の好む色がLEDからは出ていないということによります。 | |
虫の走光性ですね? | |
虫が好むのは光の波長が365nm付近のようです。 光の波長の分布をスペクトルといいますが、蛍光灯は蛍光材が反応する波長でスペクトル分布上のピークがいくつかありますが、400nm付近のピークもあり、虫が集まるようです。 LEDのスペクトルは、青は480nm、緑は520nm、赤は630nmにピークがあります。 白のLEDでは460nm(青)と550nm(緑から黄色)付近にピークがありますが、460nm付近は青色LEDによるもの、それより波長の高い蛍光管によるものです。 ちなみに白のLEDは、青のLEDと黄色の蛍光体の組合せで作っているものが多いようです。 他に黄色のLEDは防蛾効果、青のLEDは魚類に効果があり、漁に利用する研究がされているようです。 |
|
白のLEDにも青っぽいのと自然な色のとあるようですが。 |